設備トラブルガイド【給水設備編】
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ゼンシン株式会社です。
弊社は建物の給排水設備や水処理設備、衛生設備の施工、保守点検・メンテナンス、清掃を事業とする会社です。
いつも本シリーズを読みに来てくれる皆様、また初めてこのページを訪れてくれた皆様、本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
そしてシリーズ第2弾!『設備トラブルガイド』
ビル設備のトラブル対策をテーマに全25回にわたり連載する予定です。
今回は、第2回目になります。
設備トラブルガイド【給水設備編】の
2. 水圧が弱くなる理由
についてお話しさせていただきます。
*
―「なんとなく弱い」を放置すると大きなトラブルに―
「最近、水の勢いが弱い気がする…」
この違和感、実は給水設備からの重要なサインかもしれません。
水圧低下は突然起こることもありますが、多くの場合はじわじわ進行します。
つまり、
気づいたときには結構悪化している
ケースが非常に多いのです。
ここでは、水圧が弱くなる主な原因と、その見分け方・対策をわかりやすく解説します。
(1)原因① 配管の詰まり(最も多いパターン)
水圧低下でまず疑うべきは
配管内部の汚れ
です。
長年使用している配管の中には、以下のようなものが蓄積します。
・赤サビ
・水垢(スケール)
・バイオフィルム(微生物の膜)
これらが管の内径を狭めることで、水の流れが悪くなり、結果として水圧が弱くなります。
特に築年数の古いビルでは、この影響が顕著です。
見た目ではわからないため、
蛇口をひねると弱い
という現象で初めて気づくことが多いのが特徴です。
【対策】
・定期的な配管洗浄(高圧洗浄など)
・配管更新の検討(老朽化が進んでいる場合)
(2)原因② 給水ポンプの能力低下
受水槽方式や加圧給水方式の建物では、
ポンプの状態
が水圧に直結します。
ポンプは機械なので、経年劣化します。
よくある症状は以下のとおりです。
・モーターの出力低下
・インペラ(羽根)の摩耗
・制御装置の不具合
こうしたトラブルにより、本来の圧力を出せなくなり、水圧が落ちます。
【見分け方】
・建物全体で水圧が弱い
・時間帯によってバラつきがある(朝・夕など使用が集中すると特に弱い)
【対策】
・ポンプの点検・整備
・インバータ制御の調整
・老朽機器の更新
(3)原因③ 減圧弁の不具合
意外と見落とされがちなのが
減圧弁
です。
減圧弁は、水圧が高すぎるのを防ぐための装置ですが、不具合が起きると
必要以上に圧力を下げてしまう
ことがあります。
・弁の固着
・内部部品の劣化
・設定圧力のズレ
これらによって、本来よりも弱い水しか供給されなくなります。
【対策】
・減圧弁の点検・分解整備
・設定圧力の再調整
・必要に応じて交換
(4)原因④ 水使用量の増加(ピーク負荷)
朝の出勤時間帯や昼休みなど、
一斉に水を使う時間帯
に水圧が弱くなることがあります。
これは単純に
需要が供給を上回っている
状態です。
特に以下のような建物で起こりやすいです。
・テナントが増えた
・用途変更(事務所→飲食など)
・給水設備の能力がギリギリ
【対策】
・ポンプ能力の見直し
・貯水容量の増強
・配管系統の見直し
(5)原因⑤ フィルターやストレーナーの詰まり
給水設備には異物を除去するためのフィルター(ストレーナー)が設置されています。
これが詰まると、水の通り道が狭くなり、水圧低下の原因になります。
【見分け方】
・特定の系統だけ水圧が弱い
・急に水圧が落ちた
【対策】
・定期的な清掃
・目詰まり時の迅速な対応
(6)まとめ:水圧低下は「設備のSOS」
水圧が弱くなる原因は一つではなく、複数が絡んでいることも珍しくありません。
しかし、共通して言えるのは――
「放置すると確実に悪化する」
という点です。
水圧低下を軽く見ていると、
・給水不能
・ポンプ故障
・配管破損
といった大きなトラブルに発展する可能性があります。
(7)最後にひとこと
水圧は
目に見えない設備の健康状態
を教えてくれる重要な指標です。
「なんとなく弱いな…」と思ったその時が、点検のベストタイミングです。
小さな違和感に気づいて早めに対処する――
これが、設備トラブルを未然に防ぐ最大のコツです。
給排水設備や衛生設備のトラブル、更新工事、ポンプ交換、排水管改修などの問題がありましたら、ゼンシン株式会社までお気軽にご相談ください。現地確認・お見積りも対応しております。
次回は
設備トラブルガイド【給水設備編】の
3. 受水槽のトラブルと点検ポイント
について解説します。
*
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