設備トラブルガイド【給水設備編】
いつもありがとうございます。
ゼンシン株式会社です。
弊社は建物の給排水設備や水処理設備、衛生設備の施工、保守点検・メンテナンス、清掃を事業とする会社です。
いつも本シリーズを読みに来てくれる皆様、また初めてこのページを訪れてくれた皆様、本当にありがとうございます。
心から感謝いたします。
今回からシリーズ第2弾!として、ビル設備のトラブル対策をテーマに全25回にわたり連載する予定です。
そして初回は、
設備トラブルガイド【給水設備編】の
赤水が出る本当の原因
についてお話しさせていただきます。
*
ビルやマンションの管理をしていると、
「水が赤い」
「茶色い水が出る」
といった連絡を受けた経験がある方も多いのではないでしょうか。
いわゆる「赤水」と呼ばれる現象です。
見た目のインパクトが大きいため、入居者やテナントに不安を与えやすく、設備管理のトラブルの中でもクレームになりやすいものの一つです。
今回は、この赤水がなぜ発生するのか、本当の原因と対策について解説します。
まず結論から言うと、
赤水のほとんどの原因は配管の内部に発生した鉄サビです。
古い建物では給水配管に鉄管(鋼管)が使われていることが多く、長年水が流れることで配管の内側が徐々に腐食し、サビが発生します。
そのサビが水に混ざることで、水が赤く見えるのです。
つまり赤水は、水が汚れているというよりも、配管が老朽化しているサインと考えるべき現象です。
ここで重要なのは、
「普段は透明な水なのに、突然赤水が出ることがある」
という点です。
これは配管の中にサビが存在していても、普段は配管の内側に付着しているため水が透明に見えているだけで、何かのきっかけでそのサビが剥がれて流れてくると、急に赤水になるのです。
赤水が出やすいタイミングとしては、次のような場合があります。
・断水工事の後
・長期間空室で水を使っていなかった部屋
・ポンプの停止や再起動の後
・バルブ操作を行った後
・配管工事を行った後
・地震や大きな振動があった後
これらはすべて、水の流れや圧力が急に変化する状況です。
流れの変化によって配管内のサビが剥がれ、赤水として出てくるのです。
特に断水後は赤水が出やすいため、事前に
「最初は少し水を流してから使用してください」
と周知しておくと、クレーム防止になります。
また、赤水の原因は給水配管だけとは限りません。
受水槽や高架水槽の内部の劣化、鉄製のポンプ部品、バルブ、フランジなどが腐食している場合も、赤水の原因になります。
そのため、赤水が発生した場合は「とりあえず水を流して終わり」にするのではなく、どこが原因なのかを設備全体で確認することが大切です。
応急対応としては、まずしばらく水を流し続けることです。
多くの場合、配管内にたまっていたサビが流れ出てしまえば水は透明に戻ります。
ただし、何十分流しても赤水が止まらない場合は、配管の腐食がかなり進んでいる可能性があります。
この場合は、配管更新や更生工事、定期的な配管洗浄などの対策を検討する必要があります。
赤水を軽く考えて放置してしまうと、さまざまな問題が起こります。
例えば、洗濯物が汚れる、給湯器や電磁弁が故障する、水栓金具の詰まり、飲料水への不安によるテナントの不満などです。
つまり赤水は単なる水の色の問題ではなく、設備トラブルの前兆であり、建物の価値や信用にも関わる問題なのです。
赤水対策として特に重要なのは、次の3つです。
1.定期的な配管洗浄
2.老朽配管の更新計画を立てる
3.断水工事後は十分な放水を行う
設備管理は「壊れてから直す」ではなく、「壊れる前に対処する」ことが重要です。
赤水はそのための重要なサインの1つです。
もし赤水が出た場合は、一時的な現象として片付けるのではなく、配管や設備の状態を見直す良い機会と考えることが、建物を長く安全に使用していくためのポイントになります。
赤水は多くの建物で発生する可能性がある、非常に身近な設備トラブルです。
しかし原因と対策を知っておくだけで、対応のスピードもクレームの数も大きく変わります。
設備管理においては、
「なぜ起きるのか」を理解しておくことが
最も有効なトラブル対策になるのです。
給排水設備や衛生設備のトラブル、更新工事、ポンプ交換、排水管改修などの問題がありましたら、ゼンシン株式会社までお気軽にご相談ください。現地確認・お見積りも対応しております。
次回は
設備トラブルガイド【給水設備編】の
水圧が弱くなる理由
について解説します。